2025.3.31

試合でパフォーマンスを発揮するためには、身体を動かす主なエネルギー源である糖質を摂取することが重要です。どのくらいの量を摂ればよいか、その目安をお伝えします。
糖質の貯蔵量
食事から摂取した糖質は、グリコーゲンという形で身体の中に貯蔵されています。貯蔵される量には限りがあり、肝臓に約100g、骨格筋に約400g。肝臓のグリコーゲンは血糖値の維持、骨格筋のグリコーゲンは運動時のエネルギー源として使われ、筋グリコーゲンの減少は疲労に直結することが分かっています。試合の最後までパフォーマンスを維持するためには、試合前に貯蔵量を高めたり、試合中に糖質を摂取することで筋グリコーゲンの利用を節約したりする必要があります。
糖質の摂取量
試合前日

試合の3日前~前日は、糖質を多く含む炭水化物中心の食事にシフト。肝臓と骨格筋のグリコーゲン量を高めることを優先にします。脂質は少なめ、たんぱく質はいつも通りに。脂質を低くするためには、揚げ物、ルーを使った料理(カレー、シチューなど)、バターやマヨネーズを使った料理などは控え、蒸す、茹でる、少量の油で焼くなどの調理方法を工夫しましょう。
糖質の目安量は体格によって違うため、体重1kgあたりで設定されています。表されています。
●試合3日前~前日の糖質目安量

蓄えられたグリコーゲン1gに対して約3gの水が結合するため、いつ
もより多く糖質を摂取すると体重増加が起こります。練習試合など
で事前に試して、糖質量を調整していきましょう。
試合前
●試合1~4時間前の糖質量目安

消化時間を考慮し、食事は3~4時間前までに食べ終えましょう。
食事で糖質がしっかり摂れなかった場合は、1~2時間前までを目安
に、おにぎり、バナナ、カステラ、エネルギーゼリー、100%果汁
ジュースなど、消化のよい食品で補うことがおすすめです。
試合中
●試合中の糖質量目安

試合時間が長い場合は、エネルギーゼリーやスポーツドリンクなど
を活用して、試合中に糖質を補給していきましょう。
●試合直後の糖質量目安

実際にこの目安量を摂ることが難しい場合もあるので、15~30分
間隔で小分けに摂取するなど、なるべく多くの糖質を摂ることを
心がけましょう。
●試合後の糖質量目安

一般的な食品に含まれる糖質量
脂質は消化に時間がかかり、胃腸の負担になるため試合日は低脂質の食品を選択しましょう。パスタは糖質量が多いですが、クリーム系やオイルたっぷりのメニューは脂質が高くなりがちに。和風のメニューや、野菜も入っているものがおすすめです。また、市販のエネルギーゼリーやスポーツドリンクを選ぶ際は、裏面の栄養成分表示で糖質(炭水化物)量を確認しましょう。

栄養補給もトレーニング!
試合前後や試合中に多く摂取した糖質を消化・吸収するためには、いきなり試合で試すのではなく、胃腸のトレーニングをしておくことも大切です。普段の練習前にも補食を摂ったり、運動中の糖質補給を多めに摂ってみるなど、事前にシミュレーションしておきましょう。
試合の時は、エネルギー源となる糖質をしっかり摂る必要がありますが、お腹の溜まり具体などは個人差もあるため、どの食品でどのくらいの量なら食べられるか、色々試してみてくださいね!
▼参考コラム
参考
●鈴木志保子,「理論と実践 スポーツ栄養学」,日本文芸社,2018
●寺田新,「20241年版スポーツ栄養学最新理論」,㈲市村出版,2024