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質のよい睡眠のために!睡眠環境づくりのポイントとは?

2025.1.31

 
 「寝ようと思って布団やベッドに入ってもなかなか寝付けない」、「夜中に途中で起きてしまう」なんてことはありませんか?睡眠の質を上げるために、睡眠環境を整えることは大切です。またアスリートにとって睡眠は、筋肉や骨の成長と修復、記憶の定着や運動スキルの習得に影響があると言われており、身体づくりやリカバリー、パフォーマンスアップのために重要な生活習慣です。今回は、睡眠の“環境づくり”に着目してポイントをお伝えします。



光」:日中に光を浴びよう!


 

 朝、「太陽の光を浴びること」は体内時計をリセットしてくれるという大切な働きがあります。また日中に光を浴びることでメラトニンの分泌が促進され、寝つきを助けます。逆に夜に強い光を浴びすぎてしまうとメラトニンが抑制されてしまうため、就寝2時間前からは強い照明やスマートフォンの光は避けることが好ましいです。照明は白っぽい昼白色の蛍光灯ではなく赤っぽい暖色系の蛍光灯がおすすめです。普段の生活において、夜に照明の光を避けることは難しいですが、日中に光を多く浴びることで夜の照明による悪影響が減少するとの報告があるため、昼夜のメリハリをつけるようにしましょう。



「温度」:入浴で体温調整!



 体内時計の働きにより入眠時は体温が下がり、脳と体を休ませる状態になります。この体温変動がスムーズに行われると眠りにつきやすいと言われており、そのためには就寝1~3時間前の入浴がおすすめです。入浴することで手足の血管が拡張し、入浴後に熱が放出されるためと考えられています。一方で極端に湯温が高いと、交感神経の活動が活発になり、寝つきを妨げる可能性もありますので、体温を0.5℃くらい上げることを目安にしましょう。38℃のぬるめのお湯で25~30分、42℃の熱めのお湯で5分、また半身浴であれば40℃のお湯で30分くらい(汗をかく程度)。体調や好みに合わせて選択してみてください。

 
 また個人差や季節によっても異なりますが、布団の中の温度は33℃、湿度は50%程度が最適と言われています。冬場の寒い季節には、湯たんぽや電気毛布であらかじめ布団を温めておくこともおすすめです。


「音」:静かな環境で!


 音に関する感じ方は個人差がありますが、欧州WHOガイドラインによると、睡眠中の音の環境は40dB未満にすることが望ましいとされています。40dBは静かな住宅地の昼、図書館内のイメージです。寝る前にリラックスのために音楽を聴くこともあると思いますが、テレビや動画などが睡眠中に流れていると、途中で起きてしまうことがあるため、つけっぱなしにしないようにしましょう。



その他

 
 運動、食習慣も睡眠のためには重要です。適度な運動習慣は寝つきを良くし、夜中に途中で起きることを減らす効果があると言われています。また朝食をしっかり摂り、就寝直前の夜食を控えると、体内時計が調整されて、睡眠・覚醒リズムが整うと言われています。睡眠環境を整えることと合わせて、運動、食習慣も整えていきましょう。 



▼関連コラム
睡眠の質を高めるには?



参考

●パスウェイ科学チーム・ハイパフォーマンスセンター 睡眠は、リカバリーの重要な手段のひとつ
https://pathway.jpnsport.go.jp/sports/column09.html
(2025年1月20日利用)

●厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023
https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(2025年1月20日利用)

●厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html
(2025年1月20日利用)

●厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠のためのテクニック -よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-003.html
(2025年1月20日利用)