2024.05.28
おやつは“間食”といって、食事と食事の間にとるもの。
「補食」、「第4の食事」とも言われます。
上手におやつをとることで、食べ過ぎや栄養の不足を補い健康づくりに役立てることができます。しかし、おやつの食べ方を間違えると、エネルギーの摂りすぎや栄養の偏り、生活リズムの乱れにつながります。
食事と食事の間隔は、4~5時間が理想的。しかし食事と食事の間隔がそれ以上に開くことも多いですよね。子どもはもちろん大人も、食事時間が長く開いてしまう場合には、軽めの「おやつ=間食」をとることをおすすめします。
特に、子どもに与えるおやつはとても重要な役割を持っています。
成長するのにたくさんのエネルギーを必要とする幼児のおやつは、補食としてとても大切です。
子どもにとって「おやつ」は、どんなものが望ましいのか、どのタイミングが良いのかなどおやつの目的や食べ方のポイントをご紹介します。
1.おやつの役割
①食事でとりきれなかった栄養の補給
私たちの心と体は、おやつを含めた「口にしたもの」によって作られています。おやつとは、1日3回の食事ではとり切れない栄養の補給源です。おやつ=甘い物だけではなく、「軽い食事」と考えましょう。
子どもは、成長や活動するためのエネルギーを多く必要とします。しかし、消化吸収力が未熟なため1度にたくさんの量が食べられません。食べムラもあり3回の食事だけでは、十分な栄養を摂ることができないことも。おやつは、子どもの補食としてとても重要な役割を持っています。
②心と体のリフレッシュ
おやつの目的はエネルギー補給だけでなく、体を休めたり家族や仲間と会話をしたり、心と体のリフレッシュにもなります。子育て中は何かと慌ただしいですが、子どもとのおやつの時間は顔を合わせゆったりとコミュニケーションの場にしても良いですね。
2.理想のおやつ
私たちは、動いたり頭を使ったり常にエネルギーを消費しています。活動量や成長などに合わせ、食事ではとり切れない栄養を補うようにしましょう。子どもは小さい体ながらたくさんのカロリーを必要とします。エネルギー源となる炭水化物などの糖質、普段の食事で不足しがちなカルシウムや鉄分、食物繊維などをおやつで補うと良いでしょう。また、運動などスポーツする場合には、いつもの栄養に加え活動分の栄養が必要になります。
ただし、不足が無いようにとおやつをたくさんあげすぎはNG。子どもは、おやつを食べすぎると朝昼晩の食事に響いてしまうので、注意しましょう。
1日1〜2回程度、食事との間隔が2〜3時間ほどあくように心がけましょう。
①おやつは決まった時間に!(だらだら食べにならないように)
食事と同様、おやつも規則正しく食べることが大切です。夕食など食事の時間が不規則になってしまうような量・タイミングにならないよう心がけましょう。
おやつを欲しがって駄々をこねるからといつでもおやつを与えていると、偏食やムラ食い、肥満や虫歯の原因となります。おやつの時間をきっちりと決め、適当な量を食べさせましょう。「泣くとお菓子がもらえる!」と覚えてしまうと、また同じ行動が繰り返されます。3~4歳になると理解する力もついてきますから、どうしてもお菓子が必要な時には「今回は特別」といつものルールとは違うことを伝え、基本的にはルールを守って食べるようにしましょう。
②量
子どもに必要なおやつの目安量は、1日に必要な総エネルギーの10~20%とされています。子供の体格や運動量、食事量によって異なりますが、2歳くらいでは100~150kcal、小学生なら約200 kcal、中学生は約300 kcalが目安になります。
子どもは、目の前にあれば食べてよいものだと思いますし、美味しいものであれば際限なく食べてしまいます。その子にあったおやつの量を、「食べる分だけ」お皿に出してあげましょう。
糖質(炭水化物)を気にする方が多いかもしれませんが、脂質が多いと消化に時間がかかるため次の食事に影響が出やすくなります。糖質は主にエネルギーに使われます。活動量の多い子どもはエネルギーを必要としますから、糖質よりも脂質の摂り過ぎに注意しましょう。
3.注意事項
●ながら食べをさせない(食べ過ぎの原因)
テレビを見ながら、遊びながらなどの「ながら食べ」は、食べ過ぎの原因となります。おやつの食べ過ぎは、食事が食べられなくなったり、肥満の原因となったりするため、きちんと座って食べることに集中できるよう環境を整えましょう。
●甘い飲み物に注意
ジュースなど清涼飲料水には、たくさんの砂糖が含まれていることがあります。糖質は子どもの成長にとって欠かせない重要な栄養素ですが、毎日たくさんのジュースを飲むと砂糖の過剰摂取になってしまいます。甘い飲み物は「おやつ」の一部として考えましょう。
しっかりと水分補給をする際には「水」、もしくは「お茶」が◎。スポーツドリンクにも砂糖が含まれているものが多いので、普段からのどが渇くたびにスポーツドリンクを飲んでいると、カロリーの摂り過ぎになるので注意が必要です。
4.おやつの活用術
●運動の前後はエネルギーの補給を!
習い事などで運動する場合、始まるまでに時間があるときは、梅おにぎりやあんまん・カステラなど糖質の多いものを食べるとエネルギーになり、集中力や体の動きにプラスに働きます。
終わった後は、消費したエネルギーを補うために糖質を摂りましょう。一緒にたんぱく質やビタミンを摂ることで筋肉の修復や疲労回復が促進されるため、肉まんや鮭おにぎりに加え、オレンジジュースなどを摂ると◎。補食はあくまでも補助としての食事ですので、基本となる3食でしっかり栄養素を摂ることが大切です!!
●塾や習い事で夕食の時間が遅くなるときにも補食をうまく活用しよう!
出かける前に、おにぎりや野菜スープなど「軽い食事」としておやつを摂りましょう。お腹が空きすぎると頭が働かなくなったり、夜遅くにたくさん食べすぎたりしてしまいます。夜遅い時間に食べ過ぎると、睡眠の質の低下や翌朝の食事が食べられないなどの影響がでることがあるので、食事の時間・量を調整しましょう。
▼参考コラム
とはいっても、お菓子やジュースも楽しみたいですよね。時間を決めて食べ過ぎず、食事のリズムやバランスをくずさないよう気をつけて楽しみましょう。ただし、お菓子や甘い飲み物には、意外とカロリーや脂質が高いものが多いので注意が必要です。
あくまでも、子どものおやつは栄養素を補うための【第4の食事】。
子どもの好き嫌いだけではなく、成長のための補食として考えましょう。
子どもにとって、体・脳の成長に食事は大きな役割を果たします。食事は心の状態にも大きく影響します。食事からパワーを得て、集中力、やる気がでます。延いては学力にも影響します。
20年後、30年後、そしてその先の未来に生まれてくる子ども達も元気に過ごせるような食習慣、嗜好の土台を作ってあげたいですね。
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参考
●農林水産省
Webサイト
子どもの食育「おやつの意味を知りましょう」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/oneday/idea2.html
(2024年5月20日利用)
子どもの食育「食事やおやつのとり方は、ひとつではありません」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/oneday/idea1.html
(2024年5月20日利用)